山の鼻VC及び尾瀬沼VCのブログ等を資料として、2015年からの尾瀬地域の最低気温と草紅葉及び紅葉の見ごろ期間との関係を調べときました。ところが、2021年の尾瀬の秋は予想以上に早く、草紅葉は9月中旬に例年より1週間以上早く見頃となりました! 紅葉についての調査を継続し、次のように推測しました!? (なお、個々に記載していますが、ブログから紅葉のピークの写真をお借りしました。山ノ鼻VC及び尾瀬沼VCの皆さんありがとうございました。)
現地で見ている人たちからしてたも想定上の早さで秋が訪れているということでしょう。
シャトルバスに乗車して、少し進むとバスの左側下の標高1400m前後一帯に広がっており、左側の窓から見渡せます。近づくと、運転手が案内してくれますし、一時停車をしてゆっくりと見ることができるようサポートしてくれます。シャトルバスに乗る際は左側の座席をお勧めします。平年の10月10日すぎには、一面が黄金色に染まります!
沼山峠下登山口(1700m)から尾瀬沼東岸へは、オオシラビソなどの針葉樹の樹林の中を、急な勾配の階段木道などで沼山峠(1786m)までの86mを登ります。沼山峠は、道標がありません。勾配が緩やかになり、右側のオオシラビソの前を過ぎると峠越え! 少し下ると右側に休憩所があります。かつては(15年以上前)尾瀬間大江湿原の一部が見下ろせましたが、今はこの通りです。
大江湿原に出ると、目の前には、見ごろとなった草紅葉が広がっています。ここから尾瀬沼東岸までは約1.5km!木道右には、草紅葉をリードする山鳥ゼンマイが琥珀色に染まっています。湿原の周囲では白樺やダケカンバが黄葉し、草紅葉とのコラボが楽しめます!
小淵沢田代分岐から10分ほど進むとヤナギランの丘分岐に着きます。右手の小高い丘がヤナギランの丘です!ここには、尾瀬の開拓者である初代平野長蔵氏、尾瀬沼の調整池化に反対した二代目の長英氏、そして群馬県側の三平峠下を経由し、福島県の沼山峠下へつながる観光道路建設阻止を当時の環境庁長官に直訴、撤回させることに成功したあと、三平峠下で遭難死した三代目の長靖氏までの平野家の墓所です。8月になると紅紫色の花を咲かすヤナギランが群生することから、長蔵氏への遺徳をしのびつつ敬愛を込めて「ヤナギランの丘」と呼ばれてきました。また、2代目の長英氏により建立された「尾瀬の父」とも称された「武田久吉先生追慕の碑」が左わきに建立されています。尾瀬沼までの大江湿原を俯瞰する絶好のビューポイントです!「尾瀬を考える」一助として墓参をしながら、足を延ばしてみることをお勧めします!
昭和34年の伊勢湾台風で倒れた後に、育ってきた樹齢60年を超えた木々を伐採して建てた新尾瀬沼VCが7月2日にオープンしました。2015年頃(?)から、長蔵小屋のブログで取り上げており、関心を持ってみてきました。「環境保護のため、木の葉一枚でも取ってはだめ」と入山者に要求していながら、環境省自らは、「60年以上育った自然林を公然と伐採」しています。この二つの行為の間には「論理的に矛盾が生じている」と思います。どこぞの国の政権と同様に、「自分の都合のためには何でもあり」ということなのでしょう。是非はともかく、一度は見ておいては如何でしょうか?
尾瀬沼東岸は、長蔵小屋が所在することから、尾瀬沼地区の中心となり、燧ケ岳の眺望も釜堀沢湿原が担ってきました。
現在は、長蔵小屋裏に2カ所の展望用テラスが設置されています。ベンチがあり燧ケ岳だけでなく、大江湿原も一望できますから、まことに便利になりました! 釜堀沢湿原からは景鶴山なども見えましたが、新テラスからは望めないが残念です!
右側の清水俣台地、正面の大入洲半島の沼縁りは、尾瀬沼地区の紅葉の見どころの一つです。平年は10月10日過ぎに見ごろとなりますが、今年は10月に入ると間もなく見ごろとなるでしょう?
(下記の写真は、記載の日に尾瀬沼ビジターセンターのブログに掲載されていた写真をお借りしました。)
釜堀沢湿原の南の檜の突出しは隠れた紅葉の見どころです!そして、黄葉する針葉樹である落葉松は、尾瀬塚や尾瀬沼東岸などで草紅葉や紅葉が見ごろを終えるころにその美しい姿をせ始めます!(下記の写真は、記載の日に尾瀬沼ビジターセンターのブログに掲載されていた写真をお借りしました。)
清水俣台地を越えると浅湖湿原に出ます。湿原に出たとたん、右頭上の燧ケ岳が、目に飛び込んできます!前方の大入洲半島の縁沿いにも白樺やダケカンバが連なっており、黄葉を楽しむことができます!
写真では想像できませんが、右側頭上に燧ケ岳が「ドーン」と聳えています!肉眼で燧ケ岳への登山者が見えるのではというほどです。この先右側には、池塘がありモウセンゴケが群生しています。左側の道は、三平下へ向かう尾瀬沼南岸道ですが、長蔵小屋の沼尻休憩所及びトイレ(いずれも休業中)があります。
標高は1660m弱ですが、四方を山に囲まれていることから、まるで「深山幽谷」歩いているかのような感覚に陥ります。尾瀬地域の湿原の中では、特異な存在です?
尾瀬ヶ原林道では、段小屋沢付近を境に針葉樹主体の樹林から広葉樹の樹林へと移っています。それ白砂峠から段小屋沢までも左側の沼尻川へ落ちる斜面や対岸にも広葉樹は多いのですが、岩や石が医師が露出していたりと歩行に気を取られますから、ゆっくりとみることはできません?イヨドマリ沢の5分ほど手前から見晴までは、幅広(一部W幅の複線)木道が整備されていますから、この区間でゆっくり見ることができます。但し、下りの木道ですから、歩行に注意しながら見る必要があります!
(下記の写真は、記載の日に山ノ鼻ビジターセンターのブログに掲載されていた写真をお借りしました。なお、写真は一部トリミングしました。)
見晴から、六兵衛堀近くまで歩き、後ろの燧ケ岳を振り返ると、これまで見たことのない光景に出会います!燧ケ岳の左裾の先に地平線が見えるのです!まるでどこぞの国の高原を歩いているかのような錯覚に陥ります。本当のことは、見てからのお楽しみです!
竜宮沼尻川橋を渡り、群馬県(関東地方)に入ります。(県境標には、そう書いてあります?)ゅうぐう小屋の前を過ぎて進むと竜宮十字路です!ここで右へ行くとヨッピ吊り橋へ!左は藤見峠へ向かう長沢道です!
水芭蕉の群生で知られる下の大堀川を渡ると大きな池塘が見えてきます。池塘と牛首分岐と至仏山が直線に並ぶビューポイント一つです!池塘には、羊草の葉が鮮やかに紅葉して浮いています
左側が北縁道です!まずは、ヨッピ吊橋へ向かって歩き始めます!左側は、赤田代武器向かう「北縁道」。右は、見晴へ向かうおぜを代表するメインストリートの「横断道」です!
今のところ、尾瀬ヶ原で日光黄菅の群生を見ることができるイモリ池南鹿防柵ゾーンです!秋口は、タムラソウの群生を見ることができます!
見頃には、右側のような鮮烈な紅葉を見せてくれます。この付近を流れる只見川は、福島県と新潟県の県境で橋を渡れば再び福島県です!この付近の紅葉は、尾瀬一番と言われていますが、平年は周囲の紅葉の見ごろ過ぎに、見ごろとなりますから、なかなかお目にかかれません?( 右の写真は、記載の日の山ノ鼻ビジターセンターのブログに掲載されていたものをお借りしました。)
赤ナグレ沢を渡って拠水林を抜けると、木道の前方に温泉小屋を望みます!木道は、燧ケ岳の山裾に沿って赤田代の山小屋群に向かいます!この山裾沿いの紅葉は、短いながらも鮮やかな色合いを見せてくれます
段吉新藤は、山道としては高低差の少ない歩きやすい道ですが、樹林の中ですから景色に変化が少ないコースです。全体としてはブナを主体とした広葉樹の樹林ですから、紅葉の見ごろは素晴らし色彩の妙を楽しめます。大橇沢手前一帯に広がるブナの原生林の中を通る道に「ブナのプロムナード」と名付けました!ブナの黄葉の見頃は少し遅いのですが、その美しさに圧倒されるはずです(見ごろには歩いていません)!
高低差73mの山上の滝!付近の紅葉は、尾瀬ヶ原の紅葉から少し遅れます?平年なら15日ころが見ごろだと思いますが、この頃には、展望台への道が閉鎖されることもありますから、事前に確認する必要があります。(閉鎖日は年によって違うようです)
燧裏林道は、上田代を筆頭に大小9カ所の湿原を歩きます! 燧裏林道の湿原を取り巻く木々の紅葉は、尾瀬地域の中では最も早く見ごろになります。2020年までの過去10年間では、9月末から10月5日頃までの期間が見頃でした。9日~10日頃(2010~2012年)は見ごろ過ぎに、13日(2013年)では終えていました。尾瀬沼地区や尾瀬ヶ原地区の紅葉は、10月中旬に見頃となりますから、凡そ1週間は早いことになります。
春から夏にかけてはありきたりの湿原ですが、秋になると一変します! 小さな湿原が鮮烈な色を放っていますから、とても印象的です。名前がありません。箱庭のように小さいのですが見事な紅葉を見せてくれますので「箱庭田代」と名付けました!
傾斜湿原を登って行くと、木道は左側へ折れて池塘の脇を下ります。木道が見えなくなる付近が燧裏林道の最高点で標高1618mです!ここから入深沢右岸の上りを除くと、御池まで一直線に下ります!また、最高点付近では、横田代で一番見事な紅葉を見ることができます!
この湿原は、湿原の最上部を歩きますから、見下ろすだけです!津見の前方に見えるのは、越後の山々です!晴れている日には平ヶ岳が見えますが、なかなかその姿を見せてはくれません?
燧裏林道最大の湿原・上田代です! 傾斜湿原で知られており、入深沢を渡って上りあげるとそこは上田代! 着いたとたんに見下ろすこの光景にしばし見とれます!この光景を見るとそれまでのつらかった登り道を忘れ「また尾瀬に来よう!」と思わせるから不思議です
7月の日光黄菅の見ごろ期の週末は、御池の駐車場がほぼ満車となりました! 気を付けて尾瀬を楽しんできてください!バスツアーではなく、すべてが路線バスまたは自家用車(レンタカーも含みます)でした。